H5N1(鳥インフルエンザウィルス)+H1N1(豚インフルエンザ)~高い致死率と強力な感染率が合体してしまったら

今年も新型インフルエンザの発生、流行が懸念されています。

感染症を拡大させないことが公衆衛生の最重要課題ですが、地球規模で交通網が発達する現代において、もし他国で新型インフルエンザが発生した場合、およそ数週間で国内にも患者が発生するといわれており「封じ込め対策」の難しさを表しています。

基本は手洗い

とりわけ危惧されるのはH5N1(鳥インフルエンザウィルス)などの致死性の高いウィルス株とH1N1(豚インフルエンザ)などの致死率は低いものの感染力の高いウィルスが動物や人の体内で出くわし、突然変異を起こすことです。

感染力と致死率

実際、H5N1の致死率は50%以上と破壊的に高く、一方のH1N1もいくら致死率が低いといっても、それが発見されてから1年も経過していない2009年8までに全世界の3/1にあたる20億人が感染したとも言われています。

世界中の公衆衛生担当機関が感染拡大を防ごうと最大限の努力をしたにも関わらずに。

H1N1の致死率は1%未満ですが、20億人の1%はかなりのインパクトであり、その地球規模での感染者数の多さから『殺人ウィルス』と呼べるものです。

恐ろしいのはこれら最悪のウィルス同士が、”遺伝子再集合”と呼ばれるプロセスによってお互いに遺伝子を交換することです。

最悪のシナリオは変異によって致死性の高いH5N1ウィルスが、強い感染力を持つために必要な遺伝子の有効な組み合わせを獲得すること、または強い感染力を持つH1N1ウィルスがほんの少しでも毒性を強めてしまうことです。

ウィルスの戦略

H1N1のパンデミックが世界のどこかで起これば、人間や動物の体内でそのウィルスとH5N1が出会う機会が増え、遺伝子の大幅な変異が引き起こされる舞台になりかねません。

現にインフルエンザをはじめとするウィルスが宿主である人間の生体能力を突破する能力はとても高く、そのうえ素早く変異します。

ウィルスがある種の戦略に立って行動しているのはあきらかです。

特に新型のインフルエンザウィルスは一定の感染症を経験した老練な免疫系を持つ大人よりも、経験不足で取り付きやすい子供に多く感染しようとします。

ウィルスからすればより多くの宿主に感染することが重要なのです。

そしてもう一つ重要なのが新しい遺伝子を作る事。つまり変異です。

ワクチン

ワクチン

あえてエラーを利用する

ウィルスは既知の生物の中で最も頻繁に変異をします。ウィルスは無性生殖、つまり宿主の細胞内で自らの身体を分裂させることで増えていきますが、この時エラーがおこりえます。

有性生殖でなくても子孫は必ずしも親と同じにはならない、ということです。

さらにRNAウィルスなどの一部のウィルスは高いエラー率を利用して高いレベルの変異をするようになっていきます。

常時、変異を繰り返すことで環境に適応しようとしているのです。

もちろん、新しいウィルスは変異によって害されることも多いでしょうが、それを補うほど大量の子孫をつくることで乗り越え、親よりも強い子供が生まれてくるチャンスを待ちます。

人間の身体には免疫系があり、ウィルスの侵入を防ぐか、若しくは侵入したものを無害にするための様々な戦略を駆使します。

ウィルスは絶えずこの免疫系から圧力を受けていて、常に生き延びるための選択に迫られています。人間に感染した後で子孫を増殖する道を採ると免疫系に捕まる危険が生じ、潜伏といういわば冬眠にあたる戦略をとると我が身は安全ですが、子孫を増やすという目的は犠牲にせざるをえなくなります。

新しいウィルスは宿主の免疫系を上手く避け、新薬に勝つ可能性も高くなり、種の異なる新しい宿主に飛び移る能力を獲得できるかもしれないわけです。

予防の心得

ここまでウィルスの脅威を書いてきた以上、同時にその予防の心得をお知らせしないと片手落ちになるでしょう。

そもそも今年(2015)5月に厚生労働省は接種の効果を高めるため、という理由で従来A型2種類とB型1種類の3種類のウィルスで作っていたワクチンに1種類増やして4種類にしました。

そのため製造原価も上がり、ワクチンの接種費用が上がっているというニュースを見てこの記事を書いています。

ワクチン接種には賛否があり、自身で判断するしかありませんが、当ブログでは基本的に慎重な立場ですし、インフルエンザワクチンに関してはほとんど効果も期待できないというスタンスです。

wisestory…インフルエンザの予防接種を受けるべきか悩んでいる人へ

wisestory…ワクチンの接種の前に、一度立ち止まって考えてみる

言うまでもないことですが、罹らないようにすることが第一です。新型インフルエンザに限らず、これまでの公衆衛生は既に起こってしまったパンデミックに対応するだけで精いっぱいでしたが、これからはパンデミックを予想する(口で言うほど簡単ではないでしょうが!)、それが広がる前に前兆を補足して対処するという事を目指しています。

一例を挙げると世界中にある微生物のホットスポットに微生物の活動を知るための(盗聴拠点)を置き、地域にとどまっている新種の微生物が地球規模のパンデミックになる前に対処する、というものです。

いち早く情報をつかめば相手の先手を打つことが出来ます。

新型インフルエンザなどの情報を日ごろからチェックしておくとよいでしょう

◆日本政府・関連機関の情報

厚生労働省検疫所・・・・http://www.mhlw.go.jp/

国立感染症研究所・・・・http://idsc.nih.go.jp/

海外勤務健康管理センター・・http://www.johac.rofuku.go.jp/

◆海外の情報

WHO(世界保健機関)・・・http://www.who.int/en

国際疾病センター・・・・http://www.dcc.go.jp/

米国政府とCDC(米国疾病予防センター)・・http://www.pandemicflu.gov/

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