WHOが憂慮する 帝王切開での分娩が世界的に急増

 帝王切開が急増

WHOが憂慮、世界的に帝王切開での分娩が増加

帝王切開で赤ちゃんを出産する女性の割合が世界中で急増しています。

WHO(世界保健機関)が推奨する、出産全体に占める帝王切開の割合は15%ですが、日本でも2011年の統計で出産数104万人のうちの20万人(19.2%)と、この20年で2倍に増えています。

2008年のWHOの統計を見てみると、ヨーロッパでは約23%、アメリカでは32%、ブラジルにいたっては、半数以上の妊婦さんが帝王切開での分娩を選択しています。

あまりに低い割合にとどまるのも危険

逆に東南アジアでは8.8%、アフリカでは3.8%と、かなり低い割合なのが分かります。

WHOのリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)研究部門のマルレーン・テマーマーン部長によると、あまりに安易に、この方法が選択される国々がある一方、「帝王切開による分娩の割合が10%以下の国々では、より多くの母親と新生児が危険にさらされている可能性がある」と言います。

通常、帝王切開は普通分娩で取り上げることが難しいケース、例えば、「分娩に時間がかかりすぎて母子の健康状態が危ぶまれる」「胎児の頭が母親の骨盤より大きい」「へその緒が胎児より先に出てしまう」「胎盤の全部か一部が子宮口を覆っている(前置胎盤)」などの危険を伴う出産から、母親とお腹の赤ちゃんを救うために行われる、大切な医療行為です。

赤ちゃんの足

ところがアメリカなどの医療先進国、マンハッタンやロスなどの都市部の女性の間では、一部の女優や著名人のように、日にちを決め、計画的に帝王切開で子供を生む「セレブ出産(Designer Birth)」がステータスとなっています。

直後に腹を引っ込める整形手術をオプションとして設けている病院もあり、傷跡は、後に整形手術によってほとんど分からないようにしてくれるサービスまであります。

他にも、痛みを不安に思ったり、自然分娩によって性生活に何らかの変化が残ることを心配したり、手術に関連したより高額な医療費を得たいと思う医師らのアドバイスに従ったりすることで、計画的な帝王切開での出産を希望する女性が増加している、という背景があります。

その一方で、帝王切開を経験した女性たちの中には、「お産によって心の傷を受けた」という人が、少なからずいるようです。

”楽して産めて良かったわね”

”生みの苦労を知らない”

”産道を通ってない子供は我慢強くないらしい”

”女に生まれたからには自然分娩で生まなきゃ”

などの、他人からの心無い言葉の他にも

”もう少し頑張れたのでは?と子供に申し訳ない気持ちになる”

”なにかにつけ「あの時の帝王切開が原因では」と思ってしまう”

”挫折感、がっかりした気持ち、心の準備が出来ないまま手術になってしまった”

などのネガティブな感情を抱いたまま出産を終えてしまうケースが多いようです。

WHOが「医学的に必要のない帝王切開は避けるべきだ」と提言したのは今回が初めてです。

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