引きこもりの原因にもなりかねない慢性疲労症候群

慢性疲労

2012年・厚生労働省研究班の発表によると、任意に抽出した日本人2000人(有効回答数 1149人)を対象にした疫学調査の結果、3/1以上の人が慢性的(六ヶ月以上)な疲労に悩まされていることが明らかになりました。

これは欧米諸国と比べてかなり高い割合です。

疲労そのものは誰もが経験するものであって病気とはいえませんが、これが重度であったり慢性的に続くようであれば意味合いが違ってきます。

疲労は医師の診察を受けに来る患者の3大不定愁訴(痛み・熱・疲労)の一つであり、驚くほど普遍的にみられる症状です。

慢性疲労

曖昧な疲労の定義

一方で、疲労の定義はあいまいで「肉体的あるいは精神的活動の後に続く、作業効率の減少、遂行の非能率化などを特徴とする状態」などというのが一般的ですが、本当に疲れている時にこんな説明をされてもあまりピンときません。

更に疲労の程度を計るのも容易ではなく、客観的な方法で簡単に測ることは出来ないうえ、例え疲労物質を特定して測ってみたところで感受性には個人差があり、結局のところ疲労とは主観的な感覚であるといえます。

大切なのは問題の本質を見抜くことであり、自分の身体と会話をする技術です。

疲労といっても、様々なレベルがあり、すぐに消えてなくなる疲労もありますし、休息することによって改善されるものもあります。

脳レントゲン

慢性疲労症候群(CFS)

このようなものであれば自分でうまく発散することで対処できますが、感染症に続いて起こる疲労や甲状腺機能低下症ライム病などによって引き起こされる疲労はやっかいです。

また、近年患者が増加傾向にある慢性疲労症候群(CFS)という疾病の可能性もあります。これは原因不明の強い疲労が長期(6か月以上)続く病気です。

大阪市立大学や理化学研究所などの研究チームによると、慢性疲労症候群(CFS)と診断される人には脳内の広い範囲に炎症が認められ、発熱や倦怠感などの症状を引き起こすこともあるため、いわゆる”引きこもり”などとの因果関係も指摘されていました。

全人口の0.3%にあたる36万人の人が慢性疲労症候群(CFS)に罹っている可能性がありますが、認知度の低さから先に述べた引きこもり以外にも他の疾病(うつ病・更年期障害・自律神経失調症)と誤診されることがあります。

海

症候群=原因不明

そもそも、”症候群(シンドローム)”という言葉は原因不明な症状に対して使われることが多く、確定的な検査結果がない症状や徴候、時には社会現象にまで使われる曖昧な表現です。

実際、どのような症候群も多数の異なった患者のグループから成り立っていることが多く、ある集団の患者が同じような不定愁訴を抱えていても、その症状の原因が同じとは限りません。

症状(疲れる、熱っぽい・・etc)だけで受診する場合、そしてその症状に明確な医学的解釈がない場合、患者の心得としてどんな小さな徴候も見逃さずに担当医師に判断材料を提供するとともに、常に誤診の可能性も考慮しておきましょう。

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