高病原性鳥インフルエンザ(H5N1亜型)の人→人感染はあるか

増加傾向にある鳥インフルエンザ

21世紀になってからアジアやアフリカを中心に、H5N1亜型(純粋な鳥インフルエンザ)の人への感染が徐々に増えてきています。

そして患者の半数以上が死亡しています。

これは、1918年から19年にかけて世界的に流行したスペイン風邪よりも驚異的に高い死亡率です。

日本でも度々、鳥インフルエンザに感染した家禽が見つかり、去年の12月から山口県、岡山県、宮崎県、佐賀県などで高病原性のH5亜型のウィルスが確認されました。

鳥インフルエンザ

避けられない突然変異のリスク

鳥インフルエンザは、鳥類の間で普通に見られるA型インフルエンザによって発症します。

ウィルスの表面にある、ヘマグルチニン(HA)やノイラミニダーゼ(NA)というたんぱく質の構造や組み合わせが変化すると、異なる亜型が出来上がります。

つまり変異です。

A型ウィルスは、抗原連続変異と抗原不連続変異によって常に突然変異を繰り返しています。

今までに知られている、A型インフルエンザウィルスの亜型の全てが鳥類で発見されています。

ニワトリなどの家禽は野生の水鳥などから感染しますが、そもそも世界中の野鳥は腸内に鳥インフルエンザウィルスを持っています。

ウィルスは宿主なしで生き延びる事は不可能であるため、最終的に共存する事を学びます。

そのため、野鳥は通常ウィルスからの影響をほとんど受けないということです。

ところがニワトリ、七面鳥などの家禽は鳥インフルエンザを発症する確立がきわめて高く、死に至ることも珍しくありません。

 パンデミックの可能性

鳥インフルエンザの人への感染はほとんど家禽(ニワトリ・アヒル・七面鳥)との接触によります。

病気の鳥の分泌液や排泄物で汚染されたものに触れる事で起こりますが、幸いにも今のところ人から人へと伝染るタイプには変異(遺伝子再集合)していないようです。

この感染経路の違いは決定的な意味を持ちます。

人類にとって最大の危機は、ヒトインフルエンザの遺伝子情報を共有しない新型インフルエンザが発生する事なのです。

これまで鳥インフルエンザに感染したのはウィルスの宿主である家禽と密接な距離にいた人だけです。

この状態が保たれていれば比較的安全といえますが、将来のパンデミックの可能性は常にありますし、現に世界中の関係機関が恐れているのもこの点です。

鳥のウィルスは普通は人に感染したりしないので、人類はこれに対して既存免疫を持っていません。

もしH5N1亜型が簡単に人から人へ感染するようになればパンデミック発生はまず間違いないでしょう。

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