牛乳は身体に良い?それとも有害?(続編)

以前、牛乳は身体に良い?それとも有害?という記事を書きました。

牛乳2

今や、素材に何らかの加工を施した食品の割合は全体の7割とも8割とも言われ、すべての加工食品に保存料や着色料、香料、酸化防止剤、乳化剤、増粘剤など様々な添加物が使われているのが現状です。

牛乳に対する過大評価

取り立てて牛乳の悪弊だけを云々するのも妙な話ですが、牛乳に対する過大評価が気になります。完全栄養食品などと呼ぶ向きさえあります。

永年にわたって神聖視されてきた牛乳も最近になってようやく、その健康被害についての議論が盛んになりつつあり、アメリカ小児科学会の栄養委員会が「牛乳飲用の習慣はやめさせるべきか」と題する報告書を発表しましたし、日本でも一部の先進的な医師や活動家たちの間で、「学校給食から牛乳を排除するべきか」が議論されています。

彼らが問題にしているのは、以前から指摘されてきた牛乳の常飲による悪影響であり、一例を挙げると

  • 乳幼児の鉄欠乏性貧血
  • 胃痙攣と下痢
  • 様々な種類のアレルギー
  • アテローム硬化と心臓発作の原因となる可能性

などがあります。

牛乳と溶血性連鎖球菌の関係

全米医学研究所のフランク・オスキー博士によると「牛乳のたんぱく質を一切含まない厳格な食事療法を続けた子供は溶血性連鎖球菌による感染症を引き起こすことはない」と断言しています。

オスキー博士は「この事について、今のところ例外はない」としたうえで、「連鎖球菌による咽頭炎や膿皮症を起こしている患者は、医療機関を受診するきっかけとなった症状や兆候が始まる5日以内に牛乳のたんぱく質を必ず摂取しているはずだ」と言っています。

牛乳飲用の習慣がもたらす不快な消化器症状が起こりやすいのは事実です。なぜなら世界中の4歳以上の人々の大多数は乳糖不耐なのです。

それはそうでしょう、ヤギであれ牛であれ、オオカミ、ラクダ・・、もちろん人も、母乳とは未発達の消化器官しか持たないそれぞれの乳児のために糖質、たんぱく質、脂質、ミネラルなどの栄養素を供給するためのものです。

ミルククラウン

人には適さない飲み物

ほとんどの哺乳動物は出生児体重の3倍になるまで母乳だけで育ちます。そして当然、種によって母乳の組成は大きく違います。つまり牛乳はあくまで子牛のための飲み物であり、たったこれだけのことからも人には適さない飲み物であることが予測できます。

乳汁にふくまれる糖質を乳糖と言いますが、乳糖はブドウ糖とガラクトースという2つの単糖類から構成されています。

乳糖を分解するにはラクターゼトいう酵素が必要ですが、摂取する乳糖の量が多いと腸内のラクターゼの処理能力を超えてしまい、未消化のまま大腸に運ばれます。これが腸管内のガスと水分の量を増やすため不快な症状(腹部膨満、下痢、痙攣、げっぷetc)の原因となるのです。

ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが行った調査によるとフィリピン人の90%、日本人・台湾人の85%、アメリカの黒人の70%が乳糖を消化できないことが確認されました。

乳糖不耐の人が牛乳を飲むと栄養素の一部は吸収されずに失われる可能性があるばかりか、下痢の為にたんぱく質まで失われるおそれもあるのです。

食品中のカルシウムとリンの比率が1/2以下の食品だけをカルシウム源として利用すべき

『牛乳にはカルシウムが豊富に含まれていて、強い骨と健康な歯を作るためにも毎日牛乳を飲む必要がある』

多くの人がそう信じ込んでいます。

厚生労働省は成人に対して1日650~800㎎のカルシウムを摂取するように推奨しています。他国の著名な機関では同じ研究から異なる結論に達しているようです。

全米科学アカデミーでは800㎎、イギリスとカナダでは500㎎、世界保健機関では400~500㎎と意見が一致しません。カルシウム所要量を確定するのはきわめて複雑な作業です。

ある食品からカルシウムを吸収しようとしても、食品中の他の成分、たんぱく質や食物繊維、ナトリウム、リンなどがそれを阻害してしまう事はよくあります。

例えば牛乳1ℓに含まれるカルシウムは約1200㎎と母乳の4倍ですが、牛乳はリンを多く含むため腸管内でカルシウムと結合してその吸収を阻害します。

結果、乳児にとってカルシウムだけで比べれば牛乳の1/4に過ぎない母乳の方が多くのカルシウムを効率的に摂取できる事になります。

多くの栄養学者が食品中のカルシウムとリンの比率が1/2以下の食品だけをカルシウム源として利用すべきだ、と主張するのはこういう理由からなのです。

幸い、カルシウムを豊富に含む食品はいくらでもあります。

干しエビ、ひじき、ブロッコリー、キャベツ、カブ、インゲン豆、大豆、牡蠣、いわし、サケ、アーモンドなどは素晴らしいカルシウム源になります。

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