加工食品だらけの食生活

加工食品

私たちが日々、口にしている食品の大半は加工食品です。
加工食品・・、つまり食品に着色料や酸化防止剤、乳化剤、増粘剤、香料、保存料などの添加物を加え、様々に加工した食品の総称です。

今や食品の製造法は大規模に工業化され、食品科学という新奇な世界の技術に支配されています。

食品科学のおかげでカンピロバクターや大腸菌の猛威から守られている事も事実ですがまた、それで失ったものも決して小さくありません。

栄養を取り除かれる食品

加工食品の原料を提供する企業が食材(主にコーンや大豆、小麦、牛乳など)を何百もの異なる成分に分解し、粉末にしたものを製造業者に販売します。

栄養豊富な胚芽とふすまをすべて取り除いて作った精白小麦粉や、牛乳を分解し逆組成してつくる乳清蛋白濃縮物は食感の向上やゲル化剤として、羅漢果 抽出物は砂糖代わり、スターチ(改質でんぷん)はソースに凝固性を与え、肉には水分を、ヨーグルトにはとろみを与えてくれます。

これらの擬似スターチもラベル表記上は「コーンスターチ」もしくは「でんぷん」という日常的で安心できる名称で表記されます。

母なる自然に由来する食品に頼ることなく、最新技術の賜物である研究室で作られた合成ビタミンを添加し、それらを食品の形にして包装し、「ビタミン・ミネラル配合」や「足りない栄養素を補う」という触れ込みで大量にファストフードや食料品店の陳列ケースに並ぶというわけです。

食品添加物

コスト重視

言うまでもないことですが、企業が重視するのは私やあなたの健康診断の数値ではなく、製造コストや流通の利便性、品質の保持、とりわけ経費削減効果です。

本物の果物や野菜を使うと水分が腐敗や冷凍時の氷晶になってしまう為、クレームにつながりやすく、企業の収益上も好ましくありません。

『柔らかく消化しやすいように作られた食品』といえば聞こえはいいですが、分解済みの食物を摂取することで胃の働きを制限してばかりいると、エネルギー代謝や空腹と満腹のメカニズムに深刻な変調を起こしかねません。

分解された状態で胃に入ったスターチはそのまま血流に乗り、結果インスリンの急上昇を引き起こしたり二型糖尿病の前兆であるインスリン抵抗性と呼ばれる状況を導くこともあります。

食品加工と体重増加の相関性

徹底した食品加工と体重増加にはある種の相関性が考えられます。

なぜなら消化器系はカロリー燃焼の一端を担っていて一日の摂取カロリーの5%~15%は単に食べることで消費されています。

生のトウモロコシやニンジンをかじったりする人はいませんが、過度に加工された食品はほとんど消化器系の仕事を残さない程分解されているため、胃や腸の働きのいくらかを奪ってしまいます。

摂取カロリーを抑える必要があるでしょう。

高カロリー

人間に不可欠の栄養素

ビタミンの発見は20世紀における大きな偉業ですが、この世紀の大発見を辿っていくと二人の男に行き当たります。

後にノーベル医学・生理学賞を受賞することになるオランダの医師であり、生理学者でもあったクリスティアーン・エイクマンとポーランドの生化学者カシミール・フンクです。

時のオランダ政府からインドネシアに派遣されたエイクマンは、かの地に蔓延する神経系の病である脚気の原因を究明して、出来うることなら治療法も発見したいと願っていました。

数年にわたる研究の末、精米を餌にする鶏にこの病気が多く、玄米のままの餌に替えたところ脚気の症状が改善されることに気づきます。

しかし、医師であるエイクマンは化学実験用の器具を持たず、肝心の物質を特定することが出来ませんでした。

ロンドンの研究所に勤務する生化学者カシミール・フンクはこのエイクマンのレポートを読んで、途中で放り出されたその実験を引き継ぐことを決意します。

そして、ついに玄米から取り出すことに成功したその物質を”ヴィタ(ラテン語で生命)”と”アミン(窒素化合物)”をつなげて『ビタミン』と名付けます。

この人体に不可欠な栄養素は、それを豊富に含む食物から摂取されるのが理想であるのは言うまでもありません。

ビタミンAとDは鱈肝油から、B1は玄米から、B2はレバーから、Cはオレンジからというように。

合成化合物

ところが今や食品に一切頼ることなく研究室でこれら化合物を合成する技術が開発されています。

例えば中国東岸の新興工業都市、東陽の浙江花園バイオケミカル社は世界最大のビタミンD製造企業ですが、その原料の一つはオーストラリアの羊の毛から摂った獣脂(グリース)です。

この獣脂はとても脂肪分がおおく、機械の潤滑油、船舶の防水材、リップグロス、保湿液など工業製品や化粧品として広く利用されます。

その行きつく先の一つが先のビタミンDとして、牛乳やパンやマーガリンその他の乳製品に添加されることになります。

つまり、私たちはオーストラリア産の羊の脂ぎった背毛から摂ったビタミンD入りの食品を食べているかも知れません。

表示の規定は栄養素の供給源まで明記することを求めていません。消費者に出来る事といえば眉にツバして用心することだけです。

健康野菜

母なる自然の仕事

しかし、一方でこのような食品の詮索に一抹の虚しさが残るのも事実です。

田舎に100坪の畑や数ヘクタールの牧場でもあれば別ですが、普通に仕事をして家事と両立している主婦に加工食品を買う以外の選択肢は決して多くはないからです。

それらの食品は確かに”食の安定供給”に寄与して来ましたし、何より便利です。手軽で美味しく、ある意味現代人にとってなくてはならない側面もあります。

食事を作る時間がないとき、パパッと済ませられる食事で済ませるのは誰しも経験する事です。

大切なのはその後の数日間、造られた食物を遠ざけ、育てられた食物中心の献立てを考えること。

毎日積み重ねる食生活が将来どこに行きつくのかに注意を払うことです。

ジャンクフードに限らず身体に悪い食品は確かにあります。

これは健康的だと信じている食品の中にも高度な食品操作や大規模な改造の挙句に食品本来の栄養を破壊され、人間の体内環境を大きく損なうような食品が!

人間が余計な手を加えなくても母なる自然はすでに最高の食品を沢山与えてくれている事を忘れてはいけません。

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