病原菌を磁石で除去 敗血症や感染症治療に期待

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敗血症とは

敗血症。まだ日本ではあまり聞きなれない病名ですが、近年確実に増え続けています。

9月13日は世界敗血症デー。

世界では毎年2000~3000万人のひとが敗血症に罹り、重症化した場合25%の致死率になります。

一言で言い切ってしまうなら「免疫力の低下」が原因。
血液で細菌が増殖し、その細菌の増殖による毒素で中毒症状を起こしたり、血流によって全身に巡った血液が他の臓器に感染を拡げる恐ろしい感染症です。

敗血症

体力が極端に衰えている状態にある人や消耗性の疾患、例えば癌、白血病、糖尿病、などで衰弱している人、放射線治療や免疫抑制薬を長期に使用する人などが罹りやすい傾向にあります。

抗生物質の過剰投与

現代の日本で敗血症患者が増え続けている理由は、高齢者の人口が増え続けている事と、ステロイドや抗生物質を安易に使い続けた結果だと考えられます。

もちろん、抗生物質は感染への感受性を抑えるのに強力なツールであることは間違いありませんが、本当にそれが必要なときまでとっておくべきもので、気軽に抗生物質を使うのは控えるべきです。

病原菌は常に存在しますが、免疫力と自然治癒力を高めていけば、病原菌に侵される可能性は大幅に減らすことが出来ます。

抗生物質の過剰投与や誤った処方により、結果として攻撃力を増した細菌を多く作り出した医師の責任は、小さくありません。

近年、抗生剤に対する細菌の抵抗が臨床における脅威となりつつあり、充分に注意する必要があります。

バイオ脾臓

敗血症や、他の感染症を患う人に希望を与える研究論文がイギリスの医学誌ネイチャー・メディスン(Nature Medicine)に発表されました。

発表したのはアメリカのハーバード大学の研究チーム(Harvard University)です。

「対外装置で感染症に冒された血液をろ過する」という方法です。

「マンノース結合レクチン(MLB)」という血液中の病原菌や毒素に結合する性質を持ったたんぱく質を磁性微粒子(ナノビーズ)という、いってみればとても小さな磁石の周りにコーティング。

そしてこの磁気を帯びたMLBを対外装置の磁石で抜き取り、綺麗になった血液を、再びその人の循環器系に戻そうという試みです。

体内で脾臓が担っている仕事をこの対外装置にやってもらおうというわけです。いわば「バイオ脾臓」。

今後の研究に期待

毎年1800万人の人々が敗血症に苦しみ、そのうちの30~50%の人がなくなっています。
この「バイオ脾臓」の人間に対する安全性が確認されれば、幅広い病原体ばかりか死んだ病原菌の断片や毒素なども血液から速やかに除去できるようになります。

現在はラットを使った実験が主で人間での試験は行われていません。関係者の間では、エボラウィルスにも応用できるという期待の研究。今後の応用や進展に期待が集まっています。

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