その薬、本当に必要ですか?薬の副作用について

その薬は本当に必要?

アメリカでは年間10万人以上の人が薬の副作用で亡くなっています。(全米医師会報、トロント大学のチームの研究報告)

日本でこのような調査研究がなされているという話は聞きませんし、したがって発表されることも期待できないでしょうが、世界一といってもいいほど薬好きな日本人のこと・・・おそらく副作用死の数もこれ以上ではないでしょうか。

薬の可能性

あなたは今、何かの薬を飲んでいますか? その薬は本当に必要なものですか?

特に、「数種類の薬を常用している」という人や、「これから薬を飲む」という人も、もう一度確認してください。その薬が必要不可欠なものか。

ここで言う”薬”とはOTC(over the counter)医薬品とも呼ばれる、薬局・薬店でも買える「一般用医薬品」及び医療機関でもらう医師の処方箋が必要な「医療用医薬品」のことです。

<副作用はしょうがない?>

どんな薬にも必ず副作用があります。

むしろ、副作用のついでに効いている、と言えば言いすぎでしょうか?

医学では「利益(効果)が不利益(副作用)を上回っていればそれで良し」という判断基準があります。

ここで問題なのは、状況によって、若しくは習慣的な薬の服用によって、利益と不利益の関係が逆転してしまう事への危惧です。

薬は口や胃、腸などの粘膜から吸収され、血液中に入っていきます。血液は全身をくまなく巡りますので、病気になった部位にもその一部が到達し、効果を発揮します。

しかし、本来その薬を必要としない部位にも到達します。健康な臓器や細胞に対して予想外の反応を起こすリスクを抱えているという事です。

薬によるアレルギー反応

薬の副作用の1つがアレルギー反応です。

身体の免疫機能は、外から身体の中に侵入してきた異物(主に細菌やウィルス)に対して抗体をつくり、無毒化します。

詳しくは・・免疫細胞の主役・リンパ球ー記憶を持つ防衛システム

このような免疫のしくみが過剰に働くことをアレルギー反応といいます。

薬のアレルギー反応による症状として代表的なものは皮膚の湿疹、むくみ、喘息などですが、時にはショック症状を起こし、死に至ることもあります。

アレルギー反応の特徴は飲んだ量にかかわらず起こってしまうことです。

身体の不調

 薬が体内に留まり続ける危険

人間の身体にとって薬は常に異物です。いずれは体外に排出されるべきものです。

そうでなければ、飲んだ薬の成分がどんどん体内に溜まってしまい大変なことになります。

例えば、熱冷ましと使われる薬(アセトアミノフェン)は血液中を流れ、脳の体温中枢に作用し熱を下げます。服用後、効き目が表れるまで大体15~30分位。

先に薬は人体にとって異物だと言いました。当然、熱冷まし成分(アセトアミノフェン)も異物です。何時までも体内に残っていたら危険です。

幸いにも、人間にはこのような異物を上手く処理する仕組みが備わっています。

<体外に排出する働き>

血液中の異物は、途中で必ず肝臓を通過するようになっていて、そこでグルクロン酸という物質がくっつき、さらにシトクロムP450という肝臓において解毒を行う酵素の作用で水に溶けやすい形に処理されます。

こうすることで、他の老廃物と一緒に尿として体外への排出を容易にしているのです。

この過程が薬にもよりますが、大体5~10時間。つまりそれくらいで薬の効果がなくなるということです。

そこで、薬の効果を持続させたい場合は、もう一度同じ薬を飲むことになります。

繰り返しになりますが、薬は血中を流れますので、本来その成分を必要としない部位にも到達します。

この点は薬の副作用を考える上でとても重要です。

副作用について

薬剤性肝臓障害

副作用はアレルギー反応だけではありません。薬によって肝臓がやられてしまう、薬剤性肝障害です。

肝臓は異物(この場合は薬)を解毒して排泄処理の準備に追われます。

宿命的に、自らも毒にやられてしまうリスクが高い臓器です。

薬剤性肝障害の症状は、かゆみ、発熱、めまい、胃腸障害などの症状で始まり、時には黄疸が認められるなど、重症化します。

これらの症状は、薬によって肝臓の細胞が破壊されるために起こります。

原因となった薬を飲み始めて1~4週間ほどで現れることが多いようです。

胃腸障害

薬の服用によって、胃痛、腹痛、下痢、吐き気などの症状が起きることがあります。

胃には、自らの胃酸から胃壁を守るために「プロスタグランジン」という生理活性物質が働いています。

熱冷ましや痛み止めにはプロスタグランジンの働きを押さえ込む作用があります。

有名なアスピリンは、あまりにこの副作用が強いため、現在ではあまり使われなくなっています。

一番売れているのは血圧の薬

2010年度の日本国内での医薬品生産額6兆7千億円に上り、トップは、血圧降下剤などの血圧の薬、その他の売れ筋は胃腸薬や滋養強壮の薬、風邪薬やアレルギーの薬などが見られます。

意外な落とし穴が漢方薬です。「天然の薬草なので安心!」というイメージがありますが、どの薬でも肝臓障害が起こる可能性があり、安易な使用は避けるべきです。

薬の開発に携わる人たちは、「更に効き目があり、副作用の少ない薬」を捜し求めています。このような薬を「切れ味がいい」などと表現します。

よく効く薬を「弾丸」と言ったりもします。

21世紀型のバイオ研究によってコンピューターを使って「切れ味のいい薬」をデザインする、という新技術も開発されています。

多剤耐性菌

抗がん剤と分子標的薬の違い

これらの新技術と薬を合成する技術を組み合わせて作られた薬を「分子標的薬」といいます。

すでに多くの薬剤が世界中の製薬会社によって開発され、実際に医療の現場でも使用されています。その多くが癌の薬です。

通常の抗がん剤が、癌細胞を傷つけるのを目的とするのに対し、分子標的薬は細胞の増殖に関わる分子を阻害します。

中でも有名になったのが、肺がん薬「イレッサ」です。

重大な副作用

この薬が日本で認可されたのは2002年のことですが、当時、日本では新薬が認可されるまでの時間があまりにも長く(早いのが良いのでは決してありませんが)、新薬を求める医療関係者や患者団体からの強い要望もあり、世界に先駆けて、わずか5ヶ月という異例のスピードで認可が下り、販売が始まったのです。

発売直後から、イレッサを使った患者さんの多くに、急性肺障害という重い副作用が現れ、何人かが死亡する、という悲劇が起こります。

死亡者の数はその後も増え続け、発売後6年間で700人を超える、と報じられています。

この薬を巡っては薬害訴訟も起きており、東京地方裁判所と大阪地方裁判所で結審、両裁判所は和解を勧告しましたが、国と製薬会社は和解を拒否しています。

「人間は生まれながらにして、自らのうちに100人の名医をもっている」

カナダの医師でジョンズホプキンス大学やオックスフォード大学の教授を務め、カナダ、英国、アメリカの医学の発展に多大な貢献をした医学者ウィリアム・オスラーはこういいました。

「薬を飲む習慣は野生動物にはない。その習性は人類最大の欠点である」

もちろん、症状が制御不能なレベルまで深刻化した時には副作用になど構っていられません。

迷わず緊急の処置を採るべきです。

しかし判断に迷った時や自分の身体を信じたい気分になった時には 古代ギリシャの医神、ヒポクラテスのこの言葉を思い出して下さい。

「人間は生まれながらにして自らのうちに100人の名医をもっている」

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