食べ物の好き嫌いが激しいあなた、もしかしたらスーパーテイスターかも

19世紀のフランスの美食家ブリア・サヴァランはその著書「美味礼賛/(白水社)」のなかでこう述べています。

「どんなものを食べているかを言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言い当ててみせよう。」

味覚の研究は随分と昔から行われてきました。

健康野菜

甘味・酸味・塩味・苦味・うま味

アリストテレスが示した4つの基本味(甘味・酸味・塩味・苦味)は現代まで引き継がれていますが、この4つの基本味にもう1つ「うま味」を加えたのが東京帝国大学(現東大)・理化学部教授であった池田菊苗です。

彼はうま味の成分がL-グルタミン酸ナトリウムであることを解明し、現在ではうま味を加えた5つの基本味が生理学的な味覚であると位置づけされています。

米・イエール大学のリンダ・バートシュク教授らの研究グループによると、味覚についての生物学的な違いは、私たちが何を食べるかという選択に大きな影響を及ぼし、更に言うとどんな病気にかかりやすいかを決めることにもなる訳です。

ブリア・サヴァラン風に言うなら「どんなものを食べているかを言ってみたまえ。君がどんな病気で死ぬか言い当ててみせよう。」となるかも知れません。

美味しそう

スーパーテイスター・ミディアムテイスター・ノンテイスター

バートシュク教授は味覚によって人類をいくつかのグループに分けました。

人類の半数を占めるのが”ミディアムテイスター”。まぁ、良くも悪くも普通の人々。

日本語に訳すと「味音痴」とでも言うべきなのが全体の4/1を占める”ノンテイスター”。決して病気ではありません。それどころか奥さんが作った料理を美味しい、美味しいと残さず食べてくれる、良いだんなさんになれる要素を一番多く持つのがこのタイプです。

ノンテイスターと比べて3倍も強く味を感じる人々が”スーパーテイスター”で、やはり全体の4/1を占めます。舌にあって味を感じる小さな器官「味蕾」が通常よりも高い密度で存在することがわかっています。

好き嫌いが激しいのはスーパーテイスター

味蕾は触覚も感じる事が出来るため、味付けによっては軽い痛みを感じます。辛いものにも人一倍反応しますし、脂肪の舌触りにさえも敏感です。

コーカソイドよりアジア人において、男性より女性においてスーパーテイスターである割合が高いようです。

スーパーテイスターは一般に好き嫌いが激しい傾向にあります。

苦みを識別する能力は、本来は毒物を検出する能力と関係するたのですが、彼らにとっては違う意味合いを持ってきます。

特に野菜などの苦み、エグ味なども不愉快なほどに感じてしまうため、自然、遠ざけてしまう傾向があるのです。

糖分も自然界には稀な化学成分であるため、ほとんどの哺乳類は甘みを好みます。そしてそれに出くわすや、そのほとんどを食べてしまうのは本能的な性格に由来するのです。

ところが、チョコレートやドーナツなどがいたる所に並べられていて簡単に手に入る現代社会。私たちの祖先がそうした様に、ありったけの糖分を食べてしまうことはとんでもない結果をもたらすでしょう。

まるで、派手なネオンサインのような味覚を持つスーパーテイスターは野菜だけでなく極端に甘いものや脂肪分の多い食品を避ける傾向がある為、やせ型の人が多く、野菜嫌いが災いしてある種の癌に罹るリスクが高いようです。

甘いお菓子

ポリープの多い男性ほど野菜の消費量が少ない

バートシュク教授によると大腸のポリープの数と苦みを感じる能力の間にはある関係がある事が分かりました。

ポリープの多い男性ほど野菜の消費量が少なく体重が重い傾向があります。これらは共に腸癌のリスク要因です。

更に研究グループは体重と耳の感染症に相関関係があり、味覚の鋭敏さとも関連している事やスーパーテイスターには心臓血管系の疾患が少ないことも突き止めました。これはおそらく脂肪分の摂取量が少ないことと無関係ではないでしょう。

どうやら遺伝子と食物と体重と健康に関わる相関図はかなり複雑なようです。

自分がどのグループに属するのか知りたくなりましたか?

ヒマがあれば、かき氷のブルーハワイを食べて浮き出てきた味蕾を数えてみるのもいいかも知れませんね。

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