「この子はどんなふうに育つんだろう?」と思ったらマシュマロテスト

幼いわが子が、どう成長してどんなふうに育っていくのか・・?親なら誰もが抱くこの疑問に対して、マシュマロを使った簡単なテストをすることで、ある暗示が得られるかもしれません。

マシュマロテストという行動科学で最も有名なテストを考案したのはスタンフォード大学の心理学者であるウォルター・ミシェル教授です。

マシュマロテストで一体どんなことがわかるのか?

マシュマロテスト1

マシュマロテストでわかること

実験の対象になるのは幼い子供たち。まずは子供たちに好きなお菓子を選ばせます。必ずしもマシュマロである必要はなく、時にはチョコやクッキーで代用されることもあります。

大切なのはそれがその子の好物であるということ。

『今すぐ一個食べるか、先延ばしにして二個食べるか』

それによって子供たちには厳しいジレンマが突き付けられます。

子供たちはマシュマロと向かい合って一人でテーブルに着きます。マシュマロの横には卓上ベルがあり、いつ鳴らして研究者を呼び戻し、マシュマロを食べても構いません。ただ、研究者が戻るまで待ち、その間席を離れたりマシュマロを食べ始めたりしなければマシュマロを二個もらえます。

報酬一つをただちにもらうか、最長20分待ってより多くの報酬をもらうのか、子供たちに自由に選ばせるのです。

幼い子供たちがベルを鳴らすのを我慢しようとして悪戦苦闘する様子やお菓子の誘惑と必死に戦う様子(マシュマロをあえて視界から消してみたり、歌を歌いだす子も!)は可笑しくもあり、可哀想でもあり、なにより、幼い子にこれほど誘惑に耐える能力があるという事実に感動するはずです。

大好き

その後の追跡調査

年端もいかない子供たちが欲求の充足を先延ばしするために何をやったか?そしてその挑戦が成功したのか、あるいは失敗したのかからは、意外にもかれらの将来について多くの事が予想できます。

その後の追跡調査でわかったのは、4~5歳の時に待てる秒数が多いほど大学進学適正試験の点数が良かったり、青年期における社会的及び認知的機能の評価が高い傾向にあるということでした。

さらに27歳~32歳にかけての肥満指数が低く、自尊心が強く欲求不満やストレスにも上手く対処出来ました。

意志の力がどのように働くかは誰もが知りたいことですし、とりわけ子供をどう育て教育出来るかを考える上でこれらの研究結果は大いに参考になるはずです。

後々の事を考えたら目の前の誘惑を避けるべきだとわかっていながら、ただちに満足を得たいという気持ちに負けてしまうのは誰しも経験があることです。いずれ厄介なことになるとわかっているのに・・・。

後で悔やむことを知りながら高カロリーの食事を摂り、実際に後悔し、次の食事で埋め合わせをしようと決心したのに、後で悔やむことを知りながら大好物の揚げ物を食べて、現に後悔するといった具合です。

カナダの認知心理学者ダニエル・バーラインはあらゆる刺激が持っている相反する二つの面を指摘しました。

まず、魅力的で欲求をそそる刺激には人を夢中にさせ、興奮させる特質があります。マシュマロの柔らかくて持っちりした触感や甘さという特性、もしヘビースモーカーであれば食後に吸い込んだタバコの煙の味わいといったような表象は、実際にマシュマロを口に入れる、タバコを吸う、といった衝動的な反応を引き出しやすくさせます。

それとは対照的にもっと抽象的で非情動的な認知に関わるような情報は刺激の魅力を無駄に強めたりせず、人はクールに考えることが出来ます。

クールに考える

Case-by-case

例えばマシュマロのことを”ふっくらした丸い雲”だと考えるように仕向けられた子供は、そうされなかった子の2倍の時間、待つことができました。

自分が待っているのとは違う種類のご褒美(この場合はマシュマロではなくプレッツェル)の事を考えるように促された子も見事に気をそらすことが出来、欲求を先延ばしすることにせいこうしました。

興味深いことに、誘惑と向き合っている間、悲しくなるようなこと(例えば、泣いても誰も助けてくれないような状況など)について考えたりしてもいいよ、と言っておくと子供たちは待つ努力を早々に切り上げますが、楽しいことを考えたときには、その3倍近く、平均して14分も待つことが出来ました。

仮に我が子が欲求充足を先延ばしに出来なかったとしたら・・・、つまり、目の前の好物を我慢して、より多くお菓子をもらえる選択をどうしても出来なかったとしたら、その子の将来は悲惨なものになるのでしょうか?

確かに統計的に有意の相関関係からは、母集団についてある種の一般論が導けますが、それがそのまま一人ひとりに当てはまるわけではありません。

多くの喫煙者はタバコが引き起こす病気で早死にしますが、早死にしない人もいます。

ある子どもが待ちきれずにマシュマロを口に入れたとしても、その理由は様々です。トイレに行きそびれたのかも知れないし、そもそも待つ事の意味が子どもに正しく伝わっていなかった可能性もあります。

先延ばしにする能力が最初は低いものの、年を経るうちに待つのが得意になる子や、逆に幼い頃は喜んで待っていたのに、やがて自制の能力が低下してしまう子もいるのです。

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